滝行に行ってきた話
縁があって 友人に誘われて人生初めて 滝に打たれてきました。
場所は金太郎も住んでいた足柄山にある滝です。
準備するものは白足袋と白い道着(もちろん白帯)。
道着は合気道でいつも使っているのがあるから足袋だけ準備していきました。
(場所によって準備するものは違います。)
□滝に入る
主催されていたのが、真言宗の方だったので
滝に入る前に仏様に手を合わせ、日本酒で身を清めて頂きました。
そして、大音声で真言を唱え、九字の印を結び、九字を切っていらっしゃいました。
ちなみに九字とは「臨兵闘者 皆陳列在前(りんぴょうどうしゃかいじんれつざいぜん)」という
割と有名な呪文のことです。
意味は「臨む兵、闘う者、皆 陳列べて(ねて)前に在り」
つまり、私の前には屈強な守りがありますよ!!という護身の呪文です。
複雑に指を絡み合わせる「印」(NARUTOでバババ!!という効果音と共にやってるあれです)と
縦横に9本空を切る方法の両方をされていました。
家の御先祖は密教系でも神道系でもないので、初めてLIVEで印を組むのを拝見できて
それだけでもちょっと興奮しました。
□滝は寒い
滝壺に足を踏み入れて前進しているときは、8月の最中だけあって水もさほど冷たくないと思ったのもつかの間、
滝の真下まで来ると、細かく飛散する水しぶきと、ものすごい風圧にあっという間に冷え切りました。
震えが止まらない!!
滝に入っている間も身体の中にじんわりと熱が発生するのを感じるものの
押し寄せてくる風に体温はすべて吹っ飛ばされていきます。
胸の前で合わせている手の制御が効かなくなり、上下に揺れだします。
でも、なんとなくそうやって滝の中に立っていると「為す術がなくて」無心になれます。
滝行をしてきた人たちは、こうやって圧倒的な無力感のなかで精神統一をしていたのかもしれません。
・・・・
さむい!!
滝は冷たいのではなく、寒いのだということを知りました。
□滝に打たれるのは気持ちいい
寒いと言えば寒いのですが
滝の中にいるのはとても快適です。
上から落ちてくる水の圧力も、頭から顎まで伝い落ちてくる水の冷たさも
打たれているというよりは、のれんをくぐりぬける途中のようなそんな感じです。
そして滝から出る瞬間には、上からの圧力がふと無くなったことに身体が対応せず、
しかも寒さに硬直した足が、ごつごつの岩場を捉え損ねて無様に滝壺ダイブしそうになりました。
幸いにも、屈強なる空手家の先生が支えてくださったおかげで
何事もなかったように滝壺の縁まで帰ってきました。
□おわり
私は「宗教」というものが、民俗学的な意味で好きです。
けれど、信仰はありません。
でも滝に打たれることは気持ちよかったし、合気道というフィルタを通して
自分の鍛錬の足りていないところや、自然ってすごい!!とか、色々気づくことはありました。
でも何よりも、さっぱり!!
大自然の中で、上から水が自分にドドドド~っと落ちてくるのを感じるのはとにかく
気持ちよかったです。
これから寒くなっていく中、機会があればまた震えながらも滝に打たれてみたいです。
私の場合、一皮むけるには、相当時間がかかりそうです。笑
滝行は、人によって感じることは色々だと思います。
心願成就を願う人も、煩悩を振り切りたい方も、心を強くしたい方も様々なようです。
インターネットで検索してみると、日帰りで気軽に滝行ができる場所がたくさんありました。
ご興味のある方は、ぜひ。
ご高覧に感謝します☆
↑岩場を歩くので、底が丈夫なのがいいです。
個人的にはマジックテープで留められるのが便利!