CMはこんなふうにできている
CMの多くは、広告主が広告代理店に依頼をして作っています。
広告代理店はキャスティング会社や制作会社その他もろもろに仕事を依頼して
CMを作っていきます。
□CMのキャスティング
広告主が、とある商品のCMを作ることになり、有名タレントを起用したいと考えます。
足しげく通ってくる広告代理店の営業マンに「いい人いない?」と聞いたとします。
広告代理店の営業マンはキャスティング会社に連絡を入れます。
「こんな企画で、予算○千万で、このターゲットに人気ありそうな人をリストにして!」
ケースバイケースですが、相手がうるさくない広告主の場合、
キャスティング会社と広告代理店が乗せる金額の合計は
原価の50%以上になることもあります。
タレントや音楽を使用する場合、基本的には「言い値」なのでいくらでも
ごまかせるのです。
□上乗せ金額に価値はあるのか
正直、そこまでの価値があるとは思えません。
定型の契約書フォーマットがあるので、広告主や商品名、金額をちょちょいと変えて
契約を結び、
「情報解禁前にSNS的なもので情報漏らさないでね!品行方正にしててね!」と
釘を刺し、撮影までに衣装合わせをするくらいです。
あとは、撮影当日に演技指導的なことをしてひと段落。
契約期間の終了時には、ポスターや立て看板などを回収するように指示をだして終わりです。
芸能界には芸能界のルールがあるので、交渉には苦労することも多々ありますが
それが1千万以上にも及ぶマージンになるかというと、それは疑問です。
□CM出演料を抑える方法
方法はいくつかあります。
1.広告主が直接契約する
2.広告代理店に3社契約を持ちかける
基本的に、広告代理店は広告主にNOとはいいません。
1.の方法はハードルは高めであるものの、広告主と芸能事務所が
直接契約をすることで原価での契約を結ぶことができます。
起用するタレントにもよりますが、直接契約ができれば数百万~数千万円節約できるはずです。
けれど、芸能界と経済界には大きな隔たりがあるので
そのギャップを埋められる必要がありますが、芸能事務所のほうが慣れているので
芸能人の起用に慣れているようであればお得な方法です。
2.は広告代理店に芸能事務所との契約書を開示させる方法です。
キャスティング会社を間に挟んでも「マージンは20%までとする」等、
支払う金額を広告主がハンドリングする方法です。
広告代理店が芸能事務所もハンドリングしてくれるので、安全かつ確実な方法です。
キャスティング会社や広告代理店にはいい顔をされませんが
堅実な広告主は比較的、こういった方法を提案しています。
□おわり
今年の頭には「2014年 日本の広告費」は6兆1,522億円、前年比102.9%増!
と電通が発表しました。
一般市民にはため息をつくしかない金額ですが
それをスパーンと払える広告主がいるわけで、
そのためには働いている一般市民には節約だの売上○%増が課せられるわけで…
少しでも広告費用が下げられると、
私たちの給料も多少アップするんじゃないかと思うのですが。。。
ご高覧に感謝します☆