【日本画】妖怪画家 河鍋暁斎がやってくる!

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なんと!6月27日からは三菱一号館美術館で河鍋暁斎の展示が始まります!

http://mimt.jp/kyosai/

待ってました!!

河鍋暁斎という日本の画家なのですが、ご存知でしょうか。

「フェルメールとモネくらいは知ってるけど絵とか興味ないし、ましてや日本画なんて」

となるのは、もったいない!

日本画と言われると敷居が高い気もしますが

「鳥獣戯画」っぽいと言われると少し、身近に感じていただけるのではないでしょうか。

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■河鍋暁斎ってどんな人

暁斎は幕末から明治時代にかけて活躍した日本画家で、

タイトルの妖怪の画ばかりではなく、仏教画や美人画、風刺画に浮世絵と幅広く描いています。

鹿鳴館などを作ったことで有名なジョサイア・コンドルの画の師匠でもある人です。

日本画の最大派閥「狩野派」で修行をして画力を養い、最後には独自路線をつっぱしった

天才を飛び越えて、鬼才の画家なのです。

狩野派ってよく聞きますね。日本史では必ず名前がでてきます。

なぜそんなにも有名かというと、狩野一族は室町時代に400年にもわたって幕府のお抱え絵師として、

日本画の世界の頂点に君臨し続けたからです。

狩野派からは丸山応挙や尾形光琳といった有名な画家もでてきており

日本画の歴史は狩野派なしには語れないくらい大きな存在なのです。

■暁斎の魅力

河鍋暁斎カエル

個人的に、暁斎の画で好きなジャンルは動物と妖怪です。

動物はカエル・鴉などが有名です。

特にカエルは好きな画材だったようで鳥獣戯画から抜け出したように

とても愛らしく、とても楽しそうなカエルたちが描かれています。

鳥獣戯画は日本画の練習の素材として人気があるので写生しているうちに

その魅力に憑りつかれたのでしょうか。

鴉も真っ黒な鳥にもかかわらず、暁斎は墨のみでとても繊細に鴉を描きます。

墨の濃淡の静かさと、ほんのりとした色っぽさを感じます。

暁斎の生き物へのほのぼのとした愛情をかんじます。

河鍋暁斎百鬼夜行

そして何より特徴的なのが、妖怪画。

暁斎ほどおどろおどろしく、時にはユーモラスに妖怪画を描く画家はいません。

妖怪画では鳥山石燕(※後述します)がトップに君臨しますが、

リアルで美しく、そしてどことなくユーモラスに描けるのは群を抜いて、暁斎です。

妖怪の登場する説話を題材に描くことを好んだようで、多くの妖怪たちの画をみることが

できます。

日本昔話や妖怪が好きな人にはぜひ、チェックしていただきたいイチオシの画家です。

■妖怪画といえば鳥山石燕

鳥山石燕は、江戸時代の画家で、やはり狩野派で学んだ浮世絵師です。

鳥山石燕は妖怪画ばかり書いていた人で、今、私たちが妖怪の姿を思い浮かべるとするなら

ほとんど、この鳥山石燕の画がモデルとなっています。

私たちがイメージする妖怪は、「ゲゲゲの鬼太郎」の妖怪ではないでしょうか。

原作者の水木しげるさんも多くの妖怪を鳥山石燕の画をモデルに妖怪を描いているのです。

角川書店さんから『鳥山石燕 画図百鬼夜行』という

妖怪マニア垂涎(必携)の画集がでているので、ご興味がある方はぜひ。

損はありません。文庫版もあります。

ぬらりひょんや河童など知っている妖怪がたくさん出てきます。

■おもしろい日本画

暁斎に関して言うのなら、先述の通り非常にたくさんのジャンルの画を描いています。

美人もいれば仏やお不動様もいるし、化け猫やら幽霊やら妖怪がいれば

猛々しい龍虎が描かれ、時が止まった世界に黒い鴉がぽつりと存在していたりもします。

どれも圧倒的な画力の中に、存在感やユーモラスさがにじみ出ています。

全然日本画に興味がなくても、楽しめるのが暁斎なのです。

そんな本ばかり出している国書刊行会からは 『暁斎妖怪百景』という本がでているので

こちらも探してみてください。

どうやら最近リアルな妖怪ブームが過ぎ去ったとかで、次の妖怪関連本が

出版できないそうです。

妖怪ウォッチで、

↑こんなリアルな幽霊とか妖怪とかでてきたら嫌ですもんねぇ。

さて、冒頭の話に戻り、本来は埼玉県の蕨市にある

河鍋暁斎記念美術館(http://kyosai-museum.jp/)まで足を運ばなければならないのですが、

6月27日から三菱一号館美術館で見られるようになります。

ちなみに三菱一号館は暁斎の画の弟子でもあったコンドルが建てて一度取り壊されたものの、

現在はレプリカとして建っている場所です。

変わり種デートとしてもいかがでしょうか。

ご高覧に感謝します☆

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